急速に進化するグローバルな規制対応の流れの中、インド政府は製品の安全性と品質保証を強化するために、BISの「適合性評価制度2018」に基づく新たな認証制度「Scheme X」を導入しました。特に機械や重工業関連製品の製造者にとって、この制度は重要な意味を持つものであり、BISの公式サイトなどを通じて常に最新情報を注視することを強く推奨します。
本記事では、「Scheme X」の概要、対象となる製品群、申請の流れ、そしてメーカー・輸入業者・販売業者にとっての影響について、わかりやすく解説します。
Scheme Xとは?
Scheme Xは、機械および低電圧スイッチギア/制御機器に対して、インド国内での流通前にBIS認証を義務化する制度です。特に、2022年改訂および**2024年の技術規制命令(QCO)**によってその重要性は一層高まっています。
Scheme Xの主な目的は以下の通りです:
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国内消費者への安全で高品質な製品の提供
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不良品や規格外製品の輸入抑制
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現地の技能育成・雇用創出の促進
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国際規格との整合性確保
対象製品の一例
Scheme Xで求められる製品の例は以下の通りです:
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回路遮断器(IS/IEC 60947-2)
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開閉器およびヒューズ組み合わせユニット(IS/IEC 60947-3)
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電磁接触器、モータスタータ(IS/IEC 60947-4-1 他)
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非モータ用途向け半導体コントローラ(IS/IEC 60947-4-3)
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非接触スイッチや非常停止スイッチ(IS/IEC 60947-5-x)など
認証プロセスの流れ
Scheme Xにおける認証手順は以下の通りです:
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製品適合報告書の準備(社内試験や第三者試験所)
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オンライン申請(www.manakonline.inでアカウント作成)
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BISによる申請内容の確認・工場検査手配
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製造工場や認定試験所でのBIS立ち会い試験
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認証の付与と標準マークの付与
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3年ごとの更新+監査あり
海外製造業者の場合、検査は最大3日間+技術ファイルごとに1日追加される場合があります。
ラベリングとその他の注意事項
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BISマークは製品本体とパッケージの両方に表示する必要があります。
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製品にすべての付属品を含めて試験する必要があります。
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複数拠点で同一製品を生産していても、各工場ごとに個別申請が必要です。
Scheme Xに関するお問い合わせは japan@nemko.com 製品認証部までお気軽にお問合せください。